腱板の深い部分のみの断裂で、浅い部分の断裂を温存したまま修復する方法です。まず、関節内から見て、傷んだ腱板(写真下左)をクリーニングして傷んだ部分の面積や厚みの評価(写真下右)を行います。腱板が50%以上傷んでいる場合は修復術の適応となります。
次に腱板を通して吸収性のアンカー(糸付きのピン)を上腕骨に打ち込んで、糸が上腕骨から直接生えた様な状態にします。その糸を腱板に通します。腱板を深い側(関節内;写真下左)と浅い側(滑液包面;写真下右)らみて糸がきれいに通っていることを確認します。
仕上げに糸を結び、腱板を深いところでは上腕骨に圧着していること(関節面;写真下左)を、浅いところでは縫合糸がきちんと結ばれていること(滑液包面;写真下右)を確認します。
1時間30分程度の手術で、創は5mm程度のものが4つです。術後3週間三角巾または装具での安静が必要です。
スポーツ復帰は4カ月で果たしました。
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