反復性脱臼で、肩甲骨関節窩の骨欠損が著しく大きい場合、コンタクトスポーツ(ラグビー、アメフト、柔道など)、術後再発例などが対象となります。全身麻酔で、皮膚を6-7cm切開します。肩甲骨の烏口突起を1cmほどの大きさで共同筋腱付きで骨切りし、移動して関節窩にスクリュー(チタン)で固定します。骨は関節窩の欠損を補い、共同筋腱は関節唇靱帯複合体を補う大変強力な制御因子となります。骨癒合する術後3-4ヵ月でスポーツ復帰が可能な点も利点です。ただし、投球側の肩には適さないので、適応の決定が非常に重要です。


左;単純X線、右;CT


左;3DCT, 右;実際の手術所見