半月板とは、、、

膝の関節の中に、内側と外側で対になって存在し、主にクッションの役目をしている軟骨です。
具体的には、太ももの骨(大腿骨)とすねの骨(脛骨)の間にあって、荷重を分散し、関節を安定させ、動きを滑らかにする役割をしています。
半月板には限られた部位にしか血流が来ていないため、一度損傷すると自然治癒しにくい特徴があります。
→ 機能解剖・役割・構造
半月板損傷の原因は、、、
半月板はスポーツで思いきり体重のかかった状態で膝を捻ったり、高所からの着地などで損傷することがあります。(同時に靭帯や関節軟骨を損傷する場合も多いです。)
一方、さほど大きなストレスがなくても自然に傷ついてくる場合もあります。
内側の半月板の後方は、日常生活でもストレスがかかる機会が多く、年齢とともに傷んできやすく、正坐がしにくくなります。
外側の半月板は、生まれつき大きな半月板の人が日本人には多いため、やはりスポーツ活動や長年のストレスで傷ついてくる場合があります。
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メカニズム・損傷形態・臨床症状
半月板が損傷すると、、、
前述のように半月板には限られた部位にしか血流(栄養)が来ていないため、一度損傷すると自然治癒する可能性が低く、MRIなどの詳しい検査が必要になります。
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MRI所見
そのまま放置すると、、、
膝を捻ったり、深く曲げたりしなければ痛くない場合も多いため、近医で飲み薬や湿布、注射などで経過を見られているケースも散見されます。
活動性を下げて、洋式の大人しい生活で症状が落ち着いてくれば良いのですが、中には痛みを我慢しながらスポーツ活動をしている方がいらっしゃいます。そのような人は、徐々に半月板の傷が広がり、膝に水が溜まったり、ロッキングといって膝がロックして動かなくなったりして、最終的には関節軟骨が擦り減って急激に変形性膝関節症になってしまいます。
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理学所見
治療は、、、
関節鏡という細いカメラで傷ついた半月板を縫い合わせたり、部分的に削ったりする処置をします。
靭帯損傷を合併している場合は、それに対する治療も行い、膝関節のゆるみを同時に治す必要があります。
→ 治療(適応)
手術した場合は、、、
手術は通常数日間の入院およびその後のリハビリ治療が必要となります。
一般的に、手術後スポーツ復帰に、半月板切除の場合は約2~3か月、半月板縫合の場合は約4~5か月を要します。
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半月板手術に対するQ&A