30代以降の方に発生する疾患で、肩の突然の激痛で発症することが多くあります。腱板の内部に明らかな原因なく石灰が沈着し、それらが腱の内部で内圧が高まり、疼痛として自覚します。腱板が断裂しているケースはほとんどありません。経過の聴取とレントゲン検査で診断されますが、部位によっては上腕骨や肩甲骨と重なり発見されにくいこともあります。他、超音波やCTやMRIを用いて確定診断を行います。治療法は、石灰直上にステロイド注射を行い、炎症の鎮静化と石灰の流出(溶解)を促します。中には再発性のものもあり、比較的大きなもの(2cm以上)は
鏡視下石灰摘出術を施行することで、治癒する方もいます。
下図は、長径2cmを超える非常に大きな石灰の1例です。

