主な疾患
舟状骨骨折
舟状骨骨折は手根骨骨折の中で最多であり、手根骨骨折の70%を占める。背側からの血流が70~80%を占め、そのため近位部の骨折ほど骨癒合が得ずらい。手関節橈背屈位での軸圧により生じるといわれ、転倒時に手をつく、コンタクトスポーツで手を相手に直接打ちつける、などの受傷機転が多い。
初期単純X線では骨折線がわからないことが多いが、骨癒合が遷延しやすいことから、全てのコンタクトスポーツ競技者で手関節橈側部痛を訴える患者は、舟状骨折がないと証明されるまでは舟状骨折と考えるようにする。