半月板損傷

(はんげつばんそんしょう)

半月板損傷の症状

  • スポーツ動作において膝を捻りながら体重がかかることで損傷する
  • 加齢によって徐々に傷がつく
  • 膝を曲げたり捻ったりすることで痛みが生じる
  • しゃがみ,あぐら,正座などの姿勢を取ることが困難になる
  • 膝を動かすと引っかかりを感じることや関節の中で物が挟み込まれて動かなくなる

半月板損傷の病態

半月板は膝関節の中にある軟骨で,体重をかけた時に力を分散させクッションの役割をしたり,膝関節の動きをスムースにする役割をしています.半月板自体には神経がないため,通常安静にしていれば痛みはありません.しかし,半月板への血流(栄養)も限られているため損傷部位が自然に治癒する可能性はほとんどありません.生まれつき半月板が傷付きやすい形(円板状半月板)をしている場合があり,円板状半月板を損傷した場合は手術が必要になります.スポーツ活動における半月板の怪我は,ジャンプの着地や急激な方向転換動作の際に膝を捻ってしまうと起こりやすく,靱帯と一緒に痛めることが多いです。

半月板損傷の病態

半月板損傷の治療

1.保存治療(リハビリテーション)
半月板は自然治癒する可能性はほとんどありませんが,症状が出ない範囲に活動性を下げる(正座をしないように洋式の生活にする,痛みの生じるスポーツ活動を避ける)ことができれば,手術治療をせずに保存治療で様子を見ることができます.リハビリテーションでは,膝がねじれないように膝関節のみではなく股関節や体幹を含めた下半身全体の筋力強化を行い,スポーツ種目に応じた動作練習を実施します.他の保存治療として薬,注射,装具などの治療を行います。

2.手術治療
活動性を下げることが難しい場合や日常生活の中で強い症状が生じている場合は,そのまま放置することにより状態が悪化するため,早期の手術治療を検討します.手術治療は,関節鏡による治療を行います.傷ついた半月板を切除する場合と縫い合わせる場合があり,切除の場合はスポーツ復帰に約2〜3ヶ月,縫い合わせる場合は治癒期間を考慮して4〜6ヶ月のリハビリを経てスポーツ復帰を目指します。

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