腱板断裂

(けんばんだんれつ)

腱板断裂の症状

  • 夜痛みがあり目が覚める
  • 痛みによって腕が挙げられない
  • 横から上げる時に痛い角度と痛くない角度がある
  • 腕を降ろす時に脱力してしまう
腱板の構造

腱板断裂の病態

腱板(けんばん)とは、4つの筋肉(棘上筋(きょくじょうきん)、棘下筋(きょっかきん)、小円筋(しょうえんきん)、肩甲下筋(けんこうかきん))から出来ており一般的にインナーマッスルと呼ばれています。肩関節を安定させ動かすために重要なものです。 それらの筋肉は肩甲骨から腕の骨(上腕骨)に付いています。

腱板断裂

腱板断裂は、加齢により脆くなった腱板が腕を挙げる際や捻る際、肩甲骨と上腕骨との間に挟まれることで生じます。また、転倒により衝撃が加わった際や、スポーツなどで繰り返しの摩擦が加わった際にも断裂が生じます。腱板断裂には腱板がすべて骨から断裂してしまう完全断裂と、一部分が剥がれてしまう部分断裂があります(下図)。そして、部分的な断裂であっても断裂が自然に治ることはありません。

腱板断裂

腱板断裂の治療

注射や内服による痛み(炎症)に対する治療やリハビリテーションを行います。リハビリテーションでは、痛みによって生じた可動域制限の改善や肩のインナーマッスルの筋力トレーニング、負担の少ない動かし方の指導などを行い、肩の機能改善を図っていきます。日常生活やスポーツで症状が改善しない場合などは、手術(鏡視下腱板修復術)を行います。手術後は2~4週間の固定後、2カ月前後で日常生活での不便さが少なくなり、スポーツ復帰は6カ月後です。

手術治療(鏡視下腱板修復)について

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