(かたかんせつはんぷくせいだっきゅう・あだっきゅう・ふあんていしょう)
肩関節は腕の骨(上腕骨)に対して肩甲骨が受け皿の様な構造で出来ています。しかし、上腕骨の大きさに対して受け皿となる肩甲骨の方が小さい構造となっています。受け皿の方が小さいことから様々な方向に動きやすい不安定な状態となります。この不安定な構造を安定させるために、関節唇(かんせつしん)と靭帯(じんたい)が受け皿の面積を広くさせています。
肩関節脱臼・亜脱臼とは、脱臼や亜脱臼に伴い関節唇や靭帯が損傷し、上腕骨が受け皿から外れてしまうことを示します。そして関節唇や靭帯が損傷してしまうと、脱臼・亜脱臼を繰り返し生じるようになる場合があります。
脱臼や亜脱臼によって生じた不安定感や痛みによって固まってしまった肩関節の可動域制限をリハビリテーションにより改善させます。リハビリテーションでは、脱臼・亜脱臼を回避する姿勢の指導や肩のインナーマッスルの筋力強化などを行い、日常生活やスポーツ活動に復帰させ、再脱臼を防止します。日常生活で頻繁に肩が抜ける場合やスポーツに支障が出る場合は手術適応となります。スポーツの種目や年齢によって方法は変わりますが、基本的には術後2~4週間の固定後、1.5カ月前後で日常生活での不便さが少なくなり、4~6カ月でスポーツ復帰となります。
© 2024 HACHIOJI SPORTS MEDICAL ASSOCIATES. All Rights Reserved.